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2008年11月02日(日) 22時49分

<米国>ハロウィーンの悲劇また 12歳少年、乱射され死亡毎日新聞

 【ワシントン草野和彦】AP通信によると、米南部サウスカロライナ州サムターで10月31日夜(日本時間1日午前)、ハロウィーン(万聖節の前夜祭)の菓子をもらおうと近所の家を訪ねたT・J・ダリソー君(12)が、男にドア越しに自動小銃で約30発も撃たれ、死亡した。一緒にいた父親と弟(9)もけがをして入院した。

 警察は殺人容疑などでクエンティン・パトリック容疑者(22)を逮捕した。調べに対し、パトリック容疑者は「昨年、強盗に押し入られて銃で撃たれたことがあり、自衛のためだった」と供述しているという。ダリソー君ら家族はハロウィーンのパーティーに参加した帰り道、玄関の明かりが点灯していた容疑者宅を訪問していた。

 米国では92年10月、ルイジアナ州の高校に愛知県から留学していた服部剛丈(よしひろ)さん(当時16歳)がハロウィーンのパーティー会場を間違え、訪れた一般家庭の住民に射殺される事件が起きている。

 サムターはサウスカロライナ州都コロンビアから東約70キロにあり、人口は約4万人。

 ◇悪化する銃社会、命の教育必要だ…服部剛丈さんの母親

 服部剛丈さんの母美恵子さん(60)=名古屋市港区=は「ハロウィーンの最中だったことなど、息子が亡くなった時と状況が似ていて驚いた。別の防御の方法はなかったのだろうかと思う。人口数と同じ程度まで銃が広がった米国は銃規制が必要だが、ブッシュ政権になってから状況は悪化している。一方で、人の約半数は銃規制に賛成で、銃社会を変えていくべきだという声にも耳を傾けるべきだ。最終的には教育問題であり、命は何よりも大切なものだということをきちんと教えていくべきだ」と話した。【隅俊之】

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