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2008年11月02日(日) 23時44分

<ナゴルノカラバフ>ロシアなど3首脳、紛争解決へ対話継続毎日新聞

 【モスクワ大前仁】アゼルバイジャン領内ナゴルノカラバフ自治州をめぐり同国とアルメニアが対立している問題について、ロシアのメドベージェフ大統領は2日、アルメニアのサルキシャン、アゼルバイジャンのアリエフ両大統領をモスクワに招き、和平協議を開いた。3首脳は紛争の早期解決を目指し首脳レベルの対話を継続する声明に署名した。

 ロシア政府はグルジア紛争後に「未承認国家」の南オセチア、アブハジアの独立承認に踏み切り、国内にロシア系住民を抱える独立国家共同体(CIS)内で動揺を招いた。同じ未承認国家と位置づけられるナゴルノカラバフの紛争で、「和平の仲介者」をアピールし、求心力の回復を狙う。また、豊富な地下資源を有するアゼルバイジャンに欧米諸国が競って進出する状況から、「欧米の影響力拡大を防ぎたい」(アレクサンドロフCIS研究所主任研究員)考えとみられる。

 自治州では人口の8割を占めるアルメニア系住民がアルメニアへの編入を求め、91年に「ナゴルノカラバフ共和国」の樹立を宣言。アゼルバイジャンとの戦闘に発展し、推定1万8000人の犠牲者を出した。

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