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2008年11月01日(土) 09時57分

樹液測り果樹の水分把握中国新聞

 東広島市の広島県立総合技術研究所農業技術センターなどは、樹液の流れを計測して果樹の水分を把握する新システムを開発した。水やりの無駄を省き、果実の糖度を高める「一石二鳥」の効果が期待でき、来年2月をめどに商品化を目指す。

 「新樹液流速計測システム」は、樹木が乾くと樹液の流れが遅くなる点に着目。最高速度から低下した割合を専用端末が算出し、水やりの時期の目安にする。流速はステンレス製のセンサー棒(長さ15ミリ、直径2ミリ)2本を枝に差して測る。

 農業技術センターは農林水産省から補助金を受け、2006年度からバブ日立工業(呉市)、京都府立大(京都市)と共同開発を進めている。システムの価格は1セット約20万円の予定。果樹研究部の山根崇嘉研究員(34)は「節水効果が高いので砂漠での果樹生産にも役立つ」としている。

【写真説明】ブドウの枝に差し込んだセンサーを確認する山根研究員

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811010020.html