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2008年11月01日(土) 09時18分

<エムケイグループ保育所閉鎖>通知突然、憤る保護者 社長と連絡取れず毎日新聞

 関東地方を中心にエムケイグループ(東京都豊島区、初見雅人社長)が「ハッピースマイル」の名称で運営する29カ所の全保育施設を1日から閉鎖する問題で、保護者らからは「通知が遅い」など怒りや戸惑いの声があがった。

 初見司副社長によると、閉鎖するのは保育所、学童クラブ29カ所で園児は計約300人。30日夜に電話で保護者の一部に閉鎖を伝え、31日に来園した保護者には文書を配った。グループは今年以降、資金繰りが悪化し7、8月は給与の遅配が起きた。10月20日ごろ取引銀行に口座を凍結され、一時解除されたが27日、再凍結された。29日以降、社長とは連絡が取れないという。

 3万〜4万円台の保育料は月末払いで、11月分は全額収納されている。

 初見副社長は「詳細は社長しか分からないが、業務拡大で借り入れが増え、定員割れがあったと聞いている」と話した。

 約20施設がある埼玉県。長男(3)を草加市の保育所に迎えに来た20代女性は30日夕に園長から休園を告げられた。女性は「これから受け入れてくれる保育所を探す」と困惑した。さいたま市南区の保育所に娘(2)が通う男性会社員(32)は「今朝、電話して知らされた。突然過ぎる。11月の保育料が引き落とされているのも納得できない」と憤った。

 さいたま市は、市内5施設に職員を派遣し、状況を調べるとともに受け入れ施設探しを始めた。草加市には「他施設はないか」と約10件の問い合わせが相次いだ。

 東京都によると、9月に中野区で保育所1カ所(定員30人)が認証保育所となり、8人が在籍している。石原慎太郎知事は31日の定例会見で「保護者に説明もなしに、突然閉鎖するのは論外。子供たちが次の施設に移れるまで責任を持って保育をしろと指導させている」と述べた。【川上晃弘、山崎征克、西田真季子、須山勉】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081101-00000006-maiall-soci