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2008年11月01日(土) 00時00分

「1000円走り放題」構想 「ETC買って節約」読売新聞


割引制度で注目され、多くの人が訪れるETC売り場(1日午前11時半ごろ、北区で)=林陽一撮影

 「休日の高速道路料金は最高1000円」という政府の追加景気対策が打ち出されてから初の週末となった1日、都内のカー用品店では、高速料金値引きの条件となる「ETC(ノンストップ自動料金収受システム)」機器売り場がにぎわいを見せている。

 「とにかく安く済ませたい」。東京・北区の「スーパーオートバックス環七王子神谷」。午前11時の開店直後にETC売り場を訪れた東京都板橋区の会社員、石川弘之さん(48)は工賃抜きで5980円〜1万4800円のETC機器のうち、6980円のセール品を購入した。

 石川さんの勤務先は運送会社で米国発の金融危機の影響はまだ感じないが、将来的に収入が減るのではという不安は強い。たばこを減らしたり、自宅で作ったコーヒーを水筒で持ち歩いたりする節約も始めた。

 それでも節約には限界がある。墓参りなどで郷里の新潟に車で帰ることが多いことから高速代が安くなると聞いて、ETCを付けることを決めたという。

 「子供の教育費など出費も多い。ほかにも節約の仕方を考えたい」。石川さんの表情は真剣だった。

 政府の対策が実施されれば、地方の高速道路で土・日曜、祝日に普通車、軽自動車、二輪車が1回1000円の通行料で走り放題となるほか、平日もトラックを含め全車種が3〜5割引きになる。首都高速や阪神高速などは対象外だが、別途、休日に一定の割引制度が導入されるという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/kishimu/kishimu081101_02.htm