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2008年10月31日(金) 00時02分

<法人所得>総額55兆2871億円…07事務年度毎日新聞

 今年6月末までの1年間(07事務年度)に税務申告した全国の法人の所得総額は、55兆2871億円となったことが国税庁のまとめで分かった。16年ぶりに過去最高を更新した前年よりも3.1%減少したものの、統計を取り始めた67年以降では2番目に高く、50兆円を3年連続で超えたのもバブル期の89〜91事務年度以来。今年前半まで続いたとされる「戦後最長の景気拡大」を反映したものとみられる。

 法人税を納めることになる黒字申告の法人割合は、バブル崩壊までは6〜4割程度だったが、その後は一貫して3割程度に低迷しており、07事務年度も32.3%だった。一方、資本金1億円以上などの大企業に限ると、黒字申告割合は53.8%と高率で、最近まで続いた「景気拡大」が一部の大企業を中心としたものに過ぎなかったことがうかがえる。

 また、国税当局は課税逃れなどが見込まれる法人14万7000件について税務調査を行い、そのうち74.1%の10万9000件で1兆6259億円の申告漏れを指摘した。

 また、二重帳簿をつけるなどの不正が見つかり、所得隠しを指摘された割合が高かった業種は、バー・クラブ(58.1%)、パチンコ(50.1%)、古紙リサイクルなどの再生資源卸売(37.5%)だった。【高島博之】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081030-00000176-mai-bus_all