記事登録
2008年10月31日(金) 12時38分

<衆院選>いつ?3パターン ケース3 任期満了毎日新聞

 ◇支持率落ち再編も

 任期満了選挙は首相が解散カードを封じられ、追い込まれた形になるため、最悪のパターン。だが今回の先送りで、自民党内では「党総裁選の余勢を駆って挑む好機が失われた。後は内閣支持率が落ちるだけで、もう任期満了選挙しかない」(幹部)との悲観論も広がっている。

 首相は9月の党総裁選で「選挙の顔」としての期待を背景に圧勝した。首相と親しい閣僚経験者は「首相はそうした役割で見られるのを嫌がっており、実績作りにこだわっていた」と明かすが、今回の判断で民主党の対応は大きく変わる。

 「ねじれ国会の再来」への懸念が広がる。早期解散を主張してきた津島派幹部は早くも「首相は実績を作れば支持率が上がると自信を持っているようだが、そんな甘いものではない。思い上がりもはなはだしい」と不満をあらわにした。

 任期満了まで政権が持たないとの声もある。その場合、安倍、福田政権と2代にわたって続いた「政権投げ出し後の総裁選」が再現される事態になる。「ポスト麻生」争いに、国民がそっぽを向く恐れは否定できない。

 自民党若手は「自民党自体に見切りをつけ、政界再編に走る議員もいるかもしれない」と指摘する。首相が「野垂れ死に」する前に起死回生で、福田前政権の初期にも協議された民主党との大連立を図る可能性もあるが、その場合は公明党との関係に亀裂が入り、危険な選択になる。

【関連ニュース】
衆院選:いつ?3パターン ケース1 年明け型
衆院選:いつ?3パターン ケース2 予算成立後
追加経済対策:首相が発表 「3年後、消費税上げ」 衆院選は先送り
麻生首相:解散戦略コロコロ 与党翻弄の揚げ句、先送り
社説:追加経済対策 解散先送りでは乗り切れない

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081031-00000022-maiall-pol