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2008年10月31日(金) 18時46分

グーグル、Webブラウザ「Chrome」の最新ベータ版をリリースComputerworld.jp

 米国Googleは10月29日、約2カ月前に発表したWebブラウザ「Google Chrome」の3番目となるベータ版、「Chrome 0.3.154.9」をリリースした。同ベータ版ではセキュリティ脆弱性などの問題が修正され、さまざまな設計変更も行われている。

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 GoogleでChromeプログラム・マネジャーを務めるマーク・ラーソン(Mark Larson)氏は、「Chrome 0.3.154.9は現在Chromeを利用しているユーザーに自動配信された」と述べた。

 Chromeの公式ブログによると、最新ベータ版での修正や変更は、頻繁にリリースされている開発者向けアップデート版にすでに盛り込まれているものだという。

 Larson氏は、Chrome 0.3.154.9で修正されたアドレス・スプーフィングの脆弱性について、「(同脆弱性が)悪用されれば、ユーザーは自分からアクセスしてしまった悪意あるサイトやフィッシング・サイトを、URLの偽装によって安全なサイトと思い込まされてしまう危険がある」語ったうえで、同脆弱性の脅威は「中程度」だという見解を示した。

 Chrome 0.3.154.9では脆弱性の修正のほか、多くの設計変更が加えられている。

 例えば、実行可能ファイルのダウンロードを処理する方法も変更された。これは攻撃者がユーザーをだましてマルウェアをダウンロード/実行させる、いわゆる「じゅうたん爆撃(Carpet Bomb)」を防ぐことを目的としたものだ。しかし、この問題をGoogleに報告したセキュリティ研究者であるアビブ・ラフ(Aviv Raff)氏は、1週間前にこの変更を批判した。

 「ベストな解決方法は、ユーザーが承認するまでファイルをダウンロードしないようにするか、ほかのブラウザのように、ランダムなディレクトリにダウンロードするようにすることだ」(Raff氏)

(Gregg Keizer/Computerworld米国版)

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