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2008年10月31日(金) 02時59分

麻生首相、景気対策を自画自賛 勝負ネクタイで会見産経新聞

 「今回の経済対策はこれまでにない大胆なもの。総力を挙げて取り組む」−。麻生太郎首相は30日の記者会見で、追加の景気対策として、高速道路料金の値下げや給付金支給などの具体策を自ら説明。熱弁をふるい、政府案を“自画自賛”した。衆議院の解散時期については明言を避けたものの、「政局より政策」を強調。調整が図られてきた「11月18日公示、30日投開票」の日程は事実上、先送りされるとみられる。

 記者会見が設定された午後6時ちょうどに首相官邸の会見場に姿を現した麻生首相。与党内での求心力を失いかねない内容だけに、青色の勝負ネクタイをつけ、厳しい表情で“方針転換”を表明した。

 世界的な株価低迷など現在の経済状況を「100年に1度の暴風雨」と表現。「(暴風雨が)通り過ぎるまでじっとしていたらダメ。国民生活の安全保障のため(政策の)スピードが求められる」「一過性ではない確実な成長につなげる。日本の底力を発揮させる」。用意したペーパーを読み上げる麻生首相。記者による質疑に入ると、口調に熱が入った。

 「給付金支給は“ばらまき”ではないか」との質問に対し、「年度内に(給付金が)行き渡り、税金納付額の少ない家庭にも給付される。効果は大きい」と大げさなジェスチャーを交えながら回答。

 衆議院の解散時期について「当面ないということか」と問われると、「あなたのいう当面の定義が分かりません」とおどけた様子でかわしていた。

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