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2008年10月30日(木) 00時05分

最大750億円特損の恐れ ソフトバンク、金融商品で中国新聞

 ソフトバンクの孫正義社長は二十九日、都内で開いた二〇〇八年九月中間連結決算発表の会見で、世界的な金融危機の影響で、保有する金融商品による特別損失が今後最大で七百五十億円発生する恐れがあると発表した。

 九月中間連結決算の当期純利益は前年同期比11・5%減の四百十一億円で、〇九年三月期連結決算の純損益見通しは出していないが、特別損失が発生すれば、好調なインターネット事業などによる利益のほとんどが吹き飛ぶ可能性がある。

 問題になっているのは債務担保証券(CDO)で、〇六年に買収した旧ボーダフォン日本法人の発行済み公募社債を償還するために保有。百六十銘柄で構成するが、破たんしたリーマン・ブラザーズなどの銘柄が入っている。

 これまでに六銘柄が債務不履行。六銘柄までは損失は発生せず、七銘柄になると約四百五十六億円、八銘柄以上になると約七百五十億円の損が発生する仕組みになっている。

 孫社長は「投機目的ではなく、損失も一時的なものだ。借入金が多いことが市場で不安視されているが、借入金の返済は順調だ」と強調した。

 九月中間連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が7・3%増の千八百億円と過去最高。傘下のヤフーや固定通信事業が好調だった。売上高は携帯電話の販売台数減で、2・6%減の一兆三千二百八十九億円だった。

 〇九年三月期連結決算の営業利益見通しは、三千四百億円。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200810300180.html