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2008年10月30日(木) 00時00分

敏腕の裏で低い順法意識中国新聞

 低価格路線などでビジネスホテルチェーン「東横イン」(東京)を一代で急成長させた元社長の西田憲正容疑者(62)。敏腕と評される一方で一昨年、ホテルの不正改造を主導していたことが発覚。当時の記者会見などの言動は法令順守意識の低さや利潤追求を求めた「トップダウン」の企業体質をのぞかせた。

 2006年1月、横浜市のホテルで身体障害者用駐車場を撤去し、ロビーを広げるなどの不正改造が発覚。当時、西田容疑者は「障害者の利用が少ないので改造した」と弁明。法令違反の認識に対しても「時速60キロで走るところを67、68キロで走っていいと思っていた」と発言し非難を浴びた。

 それから約3年。今年9月にグループ会社すべての役職を辞任した直後の逮捕だった。島根県警の出頭要請に応じ、29日午前8時すぎに松江署に車で到着した西田容疑者はジャケットにネクタイ姿で無表情のまま、付き添いの男性と署内に入った。逮捕状が執行されたのはその1時間後だった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200810300113.html