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2008年10月30日(木) 00時00分

環境ディーゼル車が続々投入中国新聞

 中国地方の自動車販売店で、排ガス浄化などの環境対応を強化したディーゼルエンジン(DE)搭載車が相次ぎ登場している。騒音や黒煙を抑え、低燃費で二酸化炭素(C02)の排出が少ない「エコカー」としてアピールしている。

 日産プリンス広島販売(広島市西区)は9月中旬、新開発の2000ccDEを搭載したスポーツタイプ多目的車(SUV)「エクストレイル」を発売した。来秋導入の新排ガス規制に対応した「クリーンディーゼル車」で、国内メーカーでは初の市場投入となる。

 DEはガソリンエンジンよりも燃焼効率が高く、低燃費が特徴。日本では1980年代にDE車が新車販売の5—6%を占めた。しかし、軽油を使うDE車を対象にした優遇措置の縮小などで90年以降、販売は減少に転じた。一方、欧州は90年代後半から低公害、低騒音化したDE車が新車販売の半数を占めるまでになった。原油高や環境意識の高まりを受け、各メーカーは国内でも「DE復権」に力を入れ始めた。

 西日本三菱自動車販売広島支店(中区)は10月1日、パジェロに3200ccのDE搭載車を追加した。三菱自動車はDE車の販売を2004年に休止。4年ぶりの復活となる。

 地球温暖化対策の一環として、政府がDE車への税制優遇を検討するなど追い風も吹いている。マツダは11年にも、新開発のDE搭載車を国内市場に投入する予定。ホンダや富士重工業も参入する方針で、競争が激化しそうだ。

【写真説明】<左>三菱が4年ぶりに復活させたパジェロのDE搭載車<右>新排ガス規制に対応した新開発DEを搭載した日産のエクストレイル

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200810300068.html