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2008年10月30日(木) 00時00分

福山の二子塚古墳で地積調査中国新聞

 福山市教委は、国史跡指定を目指している福山市駅家町の前方後円墳「二子塚古墳」の地積調査を始めた。西日本では最も遅い時期に造られ、2つの石室を持つのが特徴。指定範囲などを確定し、年内に文部科学省へ意見具申する。

 請負業者が28日から、土地所有の境界線を確認したり、高さや面積を測量したりしている。市教委は、古墳とその周辺の測量図を作成し、6人を見込む民間地権者の同意を取った上で、12月末までに国史跡として適当であるとの意見を文科相へ具申する。

 二子塚古墳は、県史跡で全長約70メートル。古墳時代後期に造られた西日本でも数少ない前方後円墳で、県内最大規模となる。前方部と後円部にそれぞれ横穴式の石室があり、後円部石室は、石積みの側壁がある墓道を含めると全国最長級となる。

 墓道や石室からは、土器や鉄製品、馬具などが出土。太刀の柄を飾る金具である双竜環頭柄頭(そうりゅうかんとうつかがしら)のデザインは、向かい合った2頭の竜がそれぞれ玉をくわえており、国内では他に例がない。

【写真説明】二子塚古墳の測量をする請負業者の作業員

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200810300007.html