記事登録
2008年10月30日(木) 02時08分

<東海財務局>経済情勢3期連続で下方修正毎日新聞

 財務省が29日に開いた全国財務局長会議で、東海財務局の稲垣光隆局長は7〜9月期の管内(愛知、岐阜、三重、静岡)の経済情勢について「拡大の動きに足踏みが見られる」とした4〜6月期の総括判断を下方修正し、「おおむね横ばいにあるなか、弱い動きが広がりつつある」と報告した。下方修正は3期連続で、3期連続での下方修正はITバブル崩壊後の02年1月以来6年9カ月ぶり。

 項目別では、生産は主力の自動車が国内販売や欧米向け輸出で減少していることなどを受けて「高水準ながらこのところ横ばい」から、「このところ減少している」へと3期連続で下方修正した。雇用情勢も「人手不足感は依然強いものの緩和傾向にある」と、5年3カ月ぶりに下方修正した前期に続いて表現を弱めた。

 稲垣局長は「金融市場はパニック的に動いているが、実体経済は同様の動きにならないだろう」との見方を示した上で、東海経済について「円高が、輸出の比重が高い製造業に影響してくることは否定できない」と述べた。また、東海地区の地銀について「財務基盤はしっかりしており、中間決算を見る限り心配ない。貸し渋りや貸しはがしも大々的に行われている状況にはない」と述べた。【鈴木泰広】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081030-00000005-mai-bus_all