記事登録
2008年10月30日(木) 17時40分

真の「政治空白」とは?ツカサネット新聞

第二次世界恐慌のはじまりを予感させる経済状況ですが、それを口実に「政治空白をつくってはいけない…」と、自民党内に総選挙を避ける声が拡がっている。

素朴な疑問がある。選挙期間中、政治空白になるのは、与党の責任感の無さの証明なのではないのか。先の福田総理は、総理を辞めると言った途端に仕事をしていなかった。その前の安倍総理も、病気という報道があったが、仕事をしていなかった。でも、他の国もそうなのか? そう考えると、日本の異常な姿が垣間見える。

日本の政治家は、国民のための政治や経済に関心が薄いし、責任を負うつもりもないのだろう。単に、政治権力にしがみつき、私腹を肥やすために議員という地位に就いていたい。そのために、自分たちが勝てるタイミングをさがすのである。

そう「政治空白をつくってはいけない」という時期は、与党が勝てない時期のことなのです。与党であるがゆえに、政治不信が高まった時、経済が混乱している時など、政治的に重要な転機が「政治空白をつくってはいけない」という時期になるのです。

過去、日本は何度この理屈の下で、政治的停滞を続け、何の対応もできない政治を目の当たりにして、国民が政治から遠ざかっていったのか…。この繰り返しの結果が、政治へのあきらめを生んでいるのではないのか?

そう考えると、今こそが、政治空白をつくらないために解散総選挙をする時ではないのか? そこで政策を論じ、国民の審判を仰ぎ、勝ったものが政治を行う。失敗して政治や経済が混乱したら、そこで再び解散総選挙をする。それを繰り返すことで、国民が政治への主体性を高めていくのではないのか?

ことばを変えれば「非常事態なんだから、庶民はゴチャゴチャ言わずに、プロの私らに任せろ」という姿勢自体が、国民を政治から遠ざけている。麻生総理は、政治空白を口実に、総選挙を先送りしたようです。

国民主権という意識もない議員たちに政治を任せて、日本に未来があるのか?
真の政治空白とは、国民主権をバカにする議員たちが舵をとっている政治期間のことです。一刻も早く「政治空白」をなくすことが必要です。

(記者:金沢タロウ)

■関連記事
金沢タロウ記者の書いた他の記事
「政治・政治全般」カテゴリー関連記事

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081030-00000010-tsuka-pol