記事登録
2008年10月30日(木) 22時35分

<解散先送り>野党「一過性の対策」 自民党内に不満残る毎日新聞

 麻生太郎首相の記者会見を受け、野党は「追加経済対策はバラマキだ」などと一斉に批判、早期の衆院解散・総選挙を求めた。一方の自民党内には衆院選先送りへの不満がくすぶり続けている。

 民主党の輿石東参院議員会長は「すべての国民が不安になり、イライラするだけではないか」と衆院選先送りを批判。「追加経済対策は一過性の対策で、これなら早く解散した方がいいと世論も変わってくると思う」と指摘した。

 社民党の福島瑞穂党首は定額減税を批判しつつ、首相が消費税引き上げを明言したことに触れ、「天丼を食べて1万円の請求が来るようなもの」と述べた。共産党の志位和夫委員長も「一番力を入れたのは3年後の消費税引き上げだ。最も深刻な負担を押し付ける宣言をしたことは重大で、景気悪化で苦しむ国民の方を向いていない」と語った。

 会見に先立つ30日昼の自民党町村派の総会では、中川秀直元幹事長が「野党が福田政権時のように徹底抗戦しそうだ。国会がまた機能不全になる心配が強い」と懸念を表明。代表世話人の谷川秀善氏は「何のために総裁選をやったのか。このままでは『落ち穂拾い』になる」と皮肉った。

 麻生派総会では座長の中馬弘毅元行政改革担当相が「衆院選をやるべきでないのが日本の置かれた立場だ」と首相を擁護した。【近藤大介、田中成之】

【関連ニュース】
麻生首相:3年後に消費税引き上げ 衆院選は年内見送り
2次補正:今国会に提出方針 「3次」は減税中心
臨時国会:「ねじれ」再び 民主が2次補正で徹底抗戦
イスラエル:2月に前倒しの総選挙 連立交渉の不調で
社民党:福島党首、解散めぐり首相批判

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081030-00000164-mai-pol