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2008年10月30日(木) 22時26分

<米GDP>3四半期ぶりマイナス成長…消費冷え込み毎日新聞

 【ワシントン斉藤信宏】米商務省が30日発表した08年7〜9月期の米国内総生産(GDP)の実質成長率(季節調整済み・速報値)は、年率換算で前期(08年4〜6月期)比マイナス0.3%と07年10〜12月期のマイナス0.2%以来3四半期ぶりのマイナス成長となった。落ち込み幅は同時多発テロが発生した01年7〜9月期(マイナス1.4%)以来7年ぶりの大きさで、米景気の後退局面入りが鮮明になってきた。

 9月以降に深刻化した金融危機の影響で、前期の成長率2.8%から急低下した。金融市場の混乱が世界規模に拡大したことで輸出の伸びが鈍化したことに加え、米政府が実施した所得税減税の効果が薄れた影響も出た。

 GDPの約7割を占める個人消費が前期比3.1%減(前期は1.2%増)と大幅減少、80年4〜6月期(前期比8.6%減)以来約28年ぶりの大幅な落ち込みとなり、消費の冷え込みを裏付けた。特に自動車や家電などの耐久消費財の落ち込みが激しく前期比14.1%減(前期は2.8%減)となったほか、衣料など非耐久財も同6.4%減(同3.9%増)となった。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で低迷の続く住宅投資も同19.1%減と落ち込み、11四半期連続のマイナスとなった。

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