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2008年10月30日(木) 01時15分

高速道路、休日1000円乗り放題 政府・与党の追加経済対策産経新聞

 政府・与党は追加経済対策の一環として、東京、大阪の大都市圏を除き、高速道路料金について土日祝日は原則として1000円で乗り放題にし、平日は3割引きを打ち出す。1000円以下の短距離は対象外。首都高速と阪神高速も休日に一定の割引をし、東京湾アクアラインも1000円にする。高速道路料金について大きく踏み込んだのは、「(経済対策は)パンチのあるものにしないといけない」という首相指示を受けたものだ。

 今回の措置は、いずれも自動料金収受システム(ETC)の利用が条件。金子一義国交相は29日、「予算案が国会を通過後、2年間実施したい。5000億円が必要で財源は財務省と調整している」と述べ、必要額を第2次補正予算案に盛り込む方針を示した。

 値下げされるのは、東日本、中日本、西日本、本四高速会社の営業エリアのうち、東京、大阪圏以外。休日は普通車と軽自動車が対象で、上限は原則1000円だが、一部地域では1500円程度になる。平日は全車種で3割程度引き下げ、深夜の5割引など既存の割引は継続する。

 アクアラインの通行料金は、休日に普通車(現行3000円)と軽自動車(同2400円)を一律1000円に引き下げる。

 このほか、一般財源化が決まっている道路特定財源のうち、1兆円を地方活性化のために創設する交付金に充て、平成20年度中に6000億円を先行投入することを決めた。このうち3000億円は政府系金融機関「公営企業金融公庫」の機能を受け継いだ「地方公営企業等金融機構」の準備金から充てる。

 一方、現行の住宅ローン減税は所得税から差し引ける最大控除額が計160万円で今年末で切れるが、低迷する住宅建設をてこ入れするため、控除額を大幅拡大し延長。耐久年数の長い住宅は、過去最高だった587万5000円を上回る減税規模にする方向だ。

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