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2008年10月30日(木) 21時08分

刑務所前医務課長ら不起訴=受刑者の「虐待」告訴に−徳島地検時事通信

 徳島刑務所(徳島市)で異常な医療行為や虐待を受けたとして、受刑者が前医務課長(42)ら3人を特別公務員暴行陵辱などの容疑で告訴した問題で、徳島地検は30日、「嫌疑なし」などとして、3人をいずれも不起訴処分とした。
 地検は、受刑者が虐待と訴えた直腸指診や投薬中止を正当な医療行為とし、暴行もなかったと判断した。
 同刑務所では昨年11月、受刑者の刑務官暴行事件が発生。地検は受刑者17人を起訴。一部の受刑者は、徳島地裁で実刑判決が言い渡された。
 一方、特定非営利活動法人(NPO法人)「監獄人権センター」が、背景には異常な虐待行為と医療放置があったと訴えていた。
 織田武士次席検事は「厳正、公平に必要な捜査はすべて行い、判断した結果である」とコメントした。
 受刑者側の代理人弁護士らは、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「不起訴は意外で、信じられない。告訴・告発した受刑者らと連絡を取り、検察審査会への申し立てや付審判請求を検討する」と話した。 

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