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2008年10月30日(木) 20時11分

<コメ作況指数>「やや良」の102毎日新聞

 農林水産省は30日、08年産のコメの作況指数(平年作=100)が10月15日現在の全国平均で102の「やや良」になったと発表した。農水省はコメ余りによる米価下落を防ぐため、農家が出荷した余剰米を市場から切り離して保管する「集荷円滑化対策」を36道府県で発動し、最終的には約11万トンを備蓄用に買い入れる。

 コメの豊作は01年以来7年ぶり。地域別では▽北海道106▽東北102▽関東・甲信(山梨・長野両県)102▽北陸102▽東海101▽近畿103▽中国103▽四国105▽九州101▽沖縄101。都道府県別では、5〜6月の低温が響いた宮城、埼玉、静岡、佐賀の4県を除き100以上だった。

 集荷円滑化対策は10月の作況指数が101以上になった都道府県で自動的に発動される。現在の備蓄米在庫は約89万トンで、適正水準とされる100万トンまで約11万トンの買い入れ余地がある。

 余剰米を出荷した農家には60キロあたり7000円を支払う仕組みだが、今回は与党側の要求で特例的に主食用米の実勢価格で買い入れる。農家の手取り額は5000円以上、上乗せされるとみられ、衆院選へ向けたバラマキとの批判も出そうだ。【工藤昭久】

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