記事登録
2008年10月30日(木) 19時31分

<米大統領選>有力各紙、オバマ氏支持…有権者の心情反映か毎日新聞

 残り1週間を切った米大統領選で、全米各紙が雪崩をうつように民主党候補、オバマ上院議員の支持に傾いている。全体では共和党候補、マケイン上院議員の2倍以上。オバマ氏優勢の社説は有権者の心情を反映しているとみられる。

 新聞業界誌「エディター・アンド・パブリッシャー」(電子版)によると29日現在、オバマ氏支持の231紙に対し、マケイン氏支持は102紙。前回04年に共和党のブッシュ大統領を支持した205紙のうち、46紙がオバマ氏に転じた。

 オバマ氏の地元イリノイ州シカゴのシカゴ・トリビューンは、1847年の創刊以来初めて民主党候補を支持。同紙幹部は1854年の共和党創設にかかわったが、17日の社説は経験不足のペイリン・アラスカ州知事を副大統領候補に選んだマケイン氏と、巨額の財政赤字を残したブッシュ政権を批判した。

 マケイン氏支持は、ニューヨーク・ポストやボストン・ヘラルドなどだが、有力紙は少ない。ペイリン氏の地元で最大のアンカレジ・デーリーニューズまでもオバマ氏支持だ。

 ワシントン・ポストの元記者、石澤靖治・学習院女子大教授(政治とメディア論)によると、米紙は論説と報道を明確に分け、論説が報道に影響することは原則としてない。石澤教授は「社説は今の世論を反映している。世論を動かすというより、候補支持者の気持ちを強固にする役割を果たしていると思う」と話している。【花岡洋二】

【関連ニュース】
米大統領選:オバマ氏が30分間広告 ゴールデンタイムに
米大統領選:「配管工のジョー」がペイリン氏集会に登場
米大統領選:オバマ氏暗殺企図 逮捕のネオナチ2人供述
米大統領選:ペイリン氏の地元紙、オバマ氏支持を表明
ペイリン氏:「何言っているか分からない人」…チャベス氏

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081030-00000082-mai-int