記事登録
2008年10月30日(木) 14時46分

娘を8年間自宅軟禁 札幌の母親、小6から東京新聞

 札幌市は30日、同市北区の女性(21)が小学校6年ごろから2006年8月までの約8年間、同居する母親に自宅からの外出を制限されるなど軟禁状態に置かれていたと発表した。近所の住民からの児童相談所への通報で発覚し、保護された。女性は現在、福祉施設で治療を受けている。

 市によると、母親は「娘が学校で危害を加えられる」などと話すようになり、徐々に外出を制限。登校日数は小6では1日、中学では1年時の2日間だけだったという。

 女性は小・中学当時は両親と3人暮らしで、その後は父親が別居。女性が中学の時は教諭が何度も家庭訪問したが、母親が「子どもは病気だ」などと言って登校させなかった。母親に不審な様子はなく、学校は軟禁されていたとは考えなかったという。

 市保健福祉部は「市が(相談を受けながら)結果的に救えなかったのは残念。当時、それぞれの部署でもう1歩踏み込んでいくべきだった」とし、責任の一端があることを認めた。

(共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008103090141555.html