鳥取県教育委員会は３０日、全国学力テストの市町村別や学校別の成績を来年度以降、開示する方針を固めた。２００７、０８年度分は非開示にしていたが、県情報公開条例に従えば開示せざるを得ないと判断し、過度な競争を避けるため、情報公開請求者にデータ公開を制限した上で開示する方針に転換した。
制限を加えた条例改正案は、１１月の県議会に提案される見通し。学校別成績について、請求者がデータを「特定の学校または学級を識別できる方法」で公表しないよう制限する内容で、憲法で保障された表現の自由や知る権利を制限しないか論議を呼びそうだ。
県教委は来月１４日の定例委員会で、来年度以降の開示を正式に決める。
県教委は今年８月、情報公開審議会の答申を覆して０７、０８年度分の非開示を決定。０９年度以降は検討するとしていた。