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2008年10月30日(木) 11時36分

<学力テスト>鳥取県教委が結果開示へ 09年度分から毎日新聞

 鳥取県教委は30日、文部科学省の全国学力テスト結果の開示を前提に、県情報公開条例の改正案の本格的な協議に入った。07、08年度分は現条例に基づいて非開示を決定したが、09年度分からは開示へ方向転換した。

 県教委事務局が示した条例改正案骨格は、開示によりデータが広く流布されることがないよう「特定の学校または学級を識別できる方法による公表、提供をしてはならない」と使用制限を導入し、違反者への罰則の可否も今後、検討するとしている。この骨格をたたき台に改正案をまとめ、11月定例県議会に提出したいとしている。

 同県では07年度の全国学力テストの開示請求に対し、第三者機関の県情報公開審議会が「開示すべきだ」と答申したが、県教委が8月、非開示を決定。平井伸治知事が「教育関係者の内向きの議論に流された」と批判し、県議会も開示を求める決議を採択するなど批判が集まっており、県教委は09年度以降のデータについて開示、非開示の両面から検討するとしていた。

 この日の協議で山田修平委員長は「条例の趣旨と子供たちへの配慮のバランスが大事」と述べ、改正自体には理解を示した。罰則には大半の委員が反対した。別の委員からは「使用制限は条例の趣旨に反する」との意見もあり、議論は紆余(うよ)曲折が予想される。【大川泰弘】

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