記事登録
2008年10月29日(水) 09時39分

配管室への廃材投棄容認、「東横イン」元社長を逮捕読売新聞

 松江市のホテル「東横イン松江駅前」で5月、地下配管室から硫化水素が発生し、8人が病院で治療を受けた事件があり、島根県警は29日、発生の原因となった建築廃材を配管室に投棄することを容認、指示をしたとして、東横イン創業者で元社長の西田憲正容疑者(62)(東京・港区)を廃棄物処理法違反(投棄の禁止)容疑で逮捕した。

 発表によると、西田容疑者は2004年10〜12月、系列会社の「東横システム電建」元副社長、清原良昭被告(64)(廃棄物処理法違反の罪で起訴)らから、ホテルの新築工事などに伴って出た建築廃材の石こうボードや軽量鉄骨、コンクリート片など約30トンについて、地下配管室への投棄を打診され、容認した疑い。西田容疑者は、投棄に同意したことは認めているという。

 硫化水素は、石こうボードの硫酸カルシウムと雨水が化学反応して発生したとみられている。

 この事件では、これまでに清原被告ら2人が逮捕、起訴されており、その供述などから西田容疑者の関与が浮上した。ほかにも東横システム電建の当時の社員10人が罰金50万〜70万円の略式命令を受けた。

 西田容疑者は東横インの創業者。社長を務めていた2006年1月、駐車場や障害者用客室を一般客室に変更するなどした不正改造問題が発覚した際に、会見で「時速60キロ制限の道を67〜68キロで走ってもまあいいかと思っていた」などと発言。その後、障害者団体などから抗議を受けて謝罪した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081029-00000004-yom-soci