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2008年10月29日(水) 03時01分

肝細胞がん患者が激減、ウイルス感染の予防対策が効果読売新聞

 C型肝炎ウイルス(HCV)感染が主な原因の「肝細胞がん」を多く発症する60歳代で、この種のがんと診断される人が過去10年で激減していることが、愛知県がんセンター研究所疫学・予防部の田中英夫部長らの調査でわかった。

 感染後20〜30年かけて発症する肝細胞がん患者の激減は、ウイルス感染の予防対策が効果を上げたことを示すもので、世界的に珍しい。名古屋市で開催中の日本癌学会で29日、発表する。

 肝臓がんの95%を占める肝細胞がんの75%は、血液を介して感染するHCVが原因。田中部長らは、大阪府のがん患者の統計資料などから、HCVが原因の肝細胞がん患者数の推移を分析。60歳代の男性は、人口10万人当たり255人だった90年代初頭のピーク時に比べ、2003年には92人まで激減していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081028-00000065-yom-sci