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2008年10月29日(水) 17時24分

安価な木製ベッドにご注意医療介護CBニュース

 「目がチカチカして気分が悪くなった」—。安価な組み立て式の木製ベッドなどから、シックハウス(室内空気汚染)の原因となる化学物質「ホルムアルデヒド」が高い濃度で検出される傾向にあるため、国民生活センターは「購入する際には、ホルムアルデヒドを低減化した商品であるかどうか確認した方がいい」と注意を呼び掛けている。

 国民生活センターによると、2003年4月から08年8月末にかけて、家具から発生するにおいやシックハウスなどに関する相談が1045件寄せられている。そのうち、ベッド類に関するものが214件で、「目がチカチカして気分が悪くなった」「塗料のにおいがきつくて頭痛や鼻詰まりなどの症状が出た」といった「危害情報」が113件と過半数を占めている。組み立て式ベッドの使用によって、アレルギー性の気道炎やじんましんなどを発症した事例もあるという。

 このため同センターでは、5万円以下の安価な組み立て式の木製ベッド(引き出し付き、マットレスなし)7商品について、ベッドを設置した室内の空気中の化学物質の濃度などを調べた。

 その結果、ベッドを設置した1日後に厚生労働省の指針値を上回るホルムアルデヒド濃度が検出されたのは、7商品のうち3商品で、うち1商品は指針値の7倍以上、2商品は15日間が経過しても指針値を超えていた。化学物質に関する注意表示は、ベッド本体の取扱説明書にしか書かれていないため、購入しないと分からないという。
 このため、同センターは業界に商品の改善を求めるとともに、業界統一のマークが付いた商品を増やしたり、注意表示をしたりするよう要望した。

 同センターでは、「ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の一因とされる物質なので、購入する際にはホルムアルデヒドを低減化した商品であるかどうか確認するほか、組み立てる前に、自分が気になるほど強いにおいがないかを確認した方がよい」と注意を呼び掛けている。


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