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2008年10月29日(水) 19時15分

マイクロソフト、「Windows 7」「Azure」「Server 2008」の新情報を公開Computerworld.jp

 ロサンゼルスで開催されているPDC(Professional Developers Conference) 2008の2日目となる10月28日、米国Microsoftは、短いが情報が盛りだくさんのビデオ・クリップを用いて、「Windows Azure」「Windows 7」「Windows Server 2008」に関する新情報を紹介した。

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 同社は、27日にWindowsのクラウド・コンピューティング・バージョンであるWindows Azureを初公開したのち、28日の基調講演では、期待されていたWindows 7の話題に移り、Windows開発チーフのスティーブン・シノフスキー(Steven Sinofsky)氏によって設計されたプレベータ版「M3(Milestone 3)」を開発者向けに配布した。

 この基調講演でシノフスキー氏は、Windows 7の方向性について語った。「当社は、コンピュータの起動とシャットダウンにかかる時間の改善に取り組んでおり、パフォーマンスを向上させるために各コンピュータ・メーカーと連携作業を続けてきた」(シノフスキー氏)

 また同氏は、Windows 7の特徴として、複数のウィンドウの管理を容易にする新しいタスクバーと、マルチ・タッチ入力のサポートという2つの新機能を紹介した。

 ベテランのMicrosoftウォッチャー、メアリー=ジョー・フォーリー(Mary-Jo Foley)氏はブログで、「今回公開された新機能はすべてコンシューマー向けであり、ビジネス向け機能がどうなるのか、相変わらず分からないままだ」と指摘する。

  Microsoftブロガーのエド・ボット(Ed Bott)氏は、Windows 7プレベータ版の第一印象として、「新機能は“皮相的なもの”ではなく、無線ネットワークへの接続やデジタル音楽コレクションの整理などのタスクが容易になっている点が特徴的だ」と語っている。また同氏は、新しいタスクバーと、(Windows Vistaほど)“押しつけがましくない”UAC(User Account Control)機能を、注目すべき変更点だと評している。

 このほかPDC 2008では、Microsoft Officeに関する重大なニュースもあった。Webアプリケーション型のOffice──Webブラウザ上でドキュメントの閲覧・編集・共同作業が行える、軽量バージョンの「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」が初披露されたのだ。さらにMicrosoftは、「Visual Studio 2010」と「.NET Framework 4」のアップデートによって、Windows 7向けの次世代アプリケーションが開発しやすくなることや、同社のモデリングプラットフォーム「Oslo」についても説明した。

 そのほか、Microsoftの新しい動きとして、次のような内容がリリースされる予定となっている。

●「Windows Server 2008 R2」プリベータ版を開発者向けにリリース
●「Live Mesh」のオープン・ベータ版
●「Live Framework」のテクノロジー・プレビュー版

(Shane O'Neill/CIO.com)

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