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2008年10月28日(火) 08時00分

平成電電詐欺事件 元社長も無罪主張産経新聞

 破綻(はたん)した通信ベンチャー「平成電電」の巨額詐欺事件で、詐欺罪に問われた元社長、佐藤賢治被告(57)の初公判が27日、東京地裁(合田悦三裁判長)で開かれた。佐藤被告は「詐欺はしておらず、共謀したこともない」と無罪を主張。共犯とされる関連会社元社長、熊本徳夫(56)と元取締役、坂上好治(50)両被告の公判はすでに始まっており、いずれも起訴事実を否認している。

 平成電電は平成14年設立で、翌15年7月、格安固定電話サービス「CHOKKA(チョッカ)」を開始。

 検察側は冒頭陳述で、年8%などの高配当をうたって投資家から資金を集めていたが、業績の伸び悩みから、佐藤被告が16年4月初旬ごろには投資家から集めた資金を運転資金に流用することを考え始めたと指摘。16年10月以降、集めた計約413億円のうち約373億円を投資家に無断で運転資金に充てたとした。

 起訴状によると佐藤被告らは17年8月ごろ、年8%などの高配当をうたって「投資金で通信機器を購入し、通信機器のリース料から配当を行う」などと虚偽の内容を記載したパンフレットを送り、30人から計約3億6000万円をだまし取った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081028-00000085-san-soci