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2008年10月28日(火) 01時23分

欧州中銀総裁、追加利下げを強く示唆読売新聞

 【ロンドン=是枝智】欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は27日、マドリード市内で講演し、「中期的な物価上昇のリスクはさらに緩和されてきており、次回11月6日の理事会で再び政策金利を引き下げる可能性がある」と述べた。

 追加利下げを強く示唆したものだ。

 利下げ幅には触れなかったが、市場では現行3・75%の政策金利を0・5%引き下げる案が有力視されている。トリシェ総裁が先行きの金融政策について事前に言及するのは異例だ。

 トリシェ総裁は「短期的にはユーロ圏の実質国内総生産(GDP)成長率は減速するとみられる。先行きの不確実性は特に高く、金融市場の緊張による経済の下方リスクが高まっている」と指摘した。

 ECBは今月8日、米連邦準備制度理事会(FRB)などと協調して0・5%の利下げに踏み切った。しかし、その後もユーロ圏では景気関連指数が軒並み悪化、景気後退局面に入る可能性が高まっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081028-00000003-yom-bus_all