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2008年10月28日(火) 12時01分

選挙:白石市長選 4度目の電子投票 「白票」288票、全体の1.3% /宮城毎日新聞

 ◇「途中終了」周知の可能性 「無効」0、開票時間は40分
 市議選を含め白石市では4度目の電子投票となった同市長選は26日、目立ったトラブルなく終了した。開票にかかった時間は、3人立候補した04年前回市長選が1時間10分で、立候補者が2人の今回は40分。ただ、電子投票ならではの現象として、電子投票分の「無効票」が0だったのに対し、「電子投票機の操作を途中で終了した者の数」が得票総数の1%超に当たる288票に上った。モニター画面には候補者氏名のほかに「投票しないで終了する」の選択肢があり、市選管は「白紙に相当するものと考えている」とする。
 全国の電子投票は02年6月の岡山県新見市長選・同市議選以降、今回も含め18回実施。このうち、04年11月の三重県四日市市議補選では、投票者総数約9万5000票の14%に当たる1万3000票が「途中終了」を選択。今年2月の京都市長選でも、電子投票を導入した二つの区で「途中終了」を含む「持ち帰り票」が突出したとして、議会で質問されるなど話題になった。
 今回の白石市長選の288票は、投票者総数2万1810票のうち約1・3%に当たる。前回04年は224票で約1・2%だった。市選管は、制度が浸透し、誰も選びたくない場合に「終了」を選択できることが知られるようになってきた可能性があるとみる。
 電子投票を推進する総務省選挙部は「途中終了は誰にも投票したくないという意思を尊重するための選択肢」とする。投票行動を左右する恐れがあるため積極的な広報はしていない。電子投票にすると「白票」に該当する票が増えるかは統計的には不明という。
 従来の選挙では(1)候補者ではない人物名(2)字形が崩れて読み取れない(3)白票——はいずれも「無効票」となった。電子投票は(1)(2)がゼロとなり、判読に費やされる時間も必要なくなった。今回の市長選では午後9時に開票作業を開始し、約11分後に99%近くの得票が確定。風間康静氏(47)の再選が決まり、病院などでの一部の「手書き票」の開票作業が約30分間行われた。【伊藤絵理子】

10月28日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081028-00000043-mailo-l04