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2008年10月27日(月) 23時48分

【妊婦死亡】別れの間際、わが子胸に 夫が医師らの配慮に感謝産経新聞

 「(医療を)変えたのは母さんだよ」とわが子に伝えたい−。東京都立墨東病院を含む8病院に受け入れを断られた妊婦(36)が死亡した問題。27日に会見した妊婦の夫(36)は、時に言葉を詰まらせ、妻の死を無駄にせぬよう医療の改善を祈り懸命に語り続けた。

 最後まで誰かを責めるような言葉はなく、むしろ、口にしたのは感謝の言葉。「医師や看護師は本当に良くしてくれた」。妻は息子を産むと、7日夜に息を引き取った。直前、病室に息子を運んでもらい妻の腕で抱かせてもらえた。親子水入らずの時間はわずか30分。しかし「温かい配慮をいただけた」と振り返る。

 妻はベビー用品を用意したり「パパが帰ってきたよ」とおなかに語りかけたり、赤ちゃんを楽しみにしていた。「信頼できる、優しい人だった」。妻との思い出を語る時、少しだけ柔らかな表情になった。

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