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2008年10月27日(月) 02時17分

ニッポン遠く、外国人観光客が大幅減…景気減速・円高響く読売新聞

 世界的な景気減速と急速な円高の影響で、日本を訪れる外国人旅行者が大幅に落ち込み始めた。

 9月の訪日外国人数は前年同月比6・9%減の64万1500人となり、下落率は5年3か月ぶりの大きさだった。外国人観光客の誘致など「観光立国」の司令塔として10月発足した観光庁は、早くも難局に直面している。(香取直武)

 日本政府観光局によると、訪日外国人数の下落率が5%を超えたのは、イラク戦争や新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の影響が出た2003年6月(20・1%減)以来となる。世界的な金融危機の広がりで、各国の通貨が円に対して安くなり、日本への旅行にかかる費用が割高となっているためだ。

 全日本空輸の9月の国際線旅客数も、北米と中国の不振が響き、前年同月比14・1%減となった。山元峯生社長は「厳しさは来年度まで続くと覚悟している」と表情を曇らせる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081027-00000000-yom-bus_all