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2008年10月27日(月) 22時15分

<ねんきん特別便>4100万人返答なく 不明も171万人毎日新聞

 持ち主が分からない年金記録の照合を進めるため、昨年12月からすべての受給者と加入者計1億873万人に送り始めた「ねんきん特別便」について、社会保険庁は今月中にすべての発送作業を終える。9月30日まで計8811万人に送られた特別便のうち、46.5%に当たる4100万人からは返答がなく、171万人分はあて先不明で届いていない。発送を終えても、課題は積み残される。

 特別便には、年金の種類と加入期間が記されている。特に記録に誤りがある可能性が高い1030万人(受給者300万人、加入者730万人)には今年3月までに発送。残る9843万人(同3395万人、同6448万人)分も今月末にはすべて送り終える。

 回答者は多くない。記録に誤りがある可能性が高い3月までに特別便を受け取った人に限っても、655万人(63.5%)止まり。その回答者のうち、記録に「訂正あり」は395万人(60.3%)で、「訂正なし」は260万人(39.7%)だった。

 一方、4〜9月に送付された7781万人中、既に回答したのは3887万人(50.0%)。記録に訂正があった人は337万人(8.7%)で、訂正なしは3550万人(91.3%)だった。

 なお、昨年12月〜今年8月8日までに「訂正なし」と答えた人のうち、宙に浮く記録が本人のものである可能性が高い約24万人に再確認したところ、78.2%に当たる18万7333人分は本人の記録で、実際は訂正が必要だったことも分かった。【吉田啓志】

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