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2008年10月26日(日) 03時39分

大阪府、上海市とバイオ技術交流協定締結へ 相互発展めざす産経新聞

 バイオ産業育成を重点施策に位置づけている大阪府が中国・上海市のバイオクラスター(集積地)と初の交流協定を11月にも結ぶことが25日、分かった。バイオ産業が地域を牽引(けんいん)する成長産業という共通認識のもと、技術交流などを進め、相互のバイオ産業の発展を目指す方針。具体的な交流内容は、今後詰めるという。27日から中国を訪問する橋下徹知事は、上海市でバイオ産業の集積地を視察し、関係者と意見交換を行う。

 橋下知事は、上海市の張江ハイテクパーク内にある張江生物医薬産業基地を視察。同パークにはバイオ関連企業や製薬企業が集まっており、今後の発展が期待されている。

 府と上海市はこれまで、製薬、医薬分野の交流を実施しており、平成18年は大阪で、19年は上海で製薬企業の交流会を開催した。橋下知事は視察で、製薬、バイオ分野での相互交流状況について説明を受けるほか、交流促進を図るため、関係者から意見を聞く予定。

 府は、「彩都」を中心とする北大阪を医薬品や医療機器産業が集積する国際的なバイオ都市に発展させることを目指し、9月に産学官共通の行動計画「大阪バイオ戦略2008」を策定した。戦略には、海外のバイオクラスターとの連携強化や海外での販路開拓などが盛り込まれており、交流協定は連携強化の一環となる。

 橋下知事は、27日から3泊4日で中国の上海、南京を訪問。今年3月の上海訪問に続く2度目の海外出張で、知事は「関西と中国の関係をさらに強固にして、政府と違う自治体外交を展開したい」としている。

 上海市では、京都府の山田啓二知事、兵庫県の井戸敏三知事と合同で観光セミナーを開催。観光、修学旅行客誘致や交流促進のため、現地の旅行業者らに関西の魅力をアピールする。また、上海に進出した府内の企業と意見交換会を行うほか、蘇州市の水郷も視察する予定。

 一方、南京市では、江蘇省の国際友好交流30周年を記念した事業「環境フォーラム」に出席し、府内の企業の環境技術を売り込む。

 橋下知事は、任期中にアジアの計20都市を訪問し、トップセールスを行う計画。11月にも中国を訪問し、北京市と天津市で大阪をPRする「大阪プロモーションセミナー」を開く予定。

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