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2008年10月26日(日) 00時40分

米FRBが追加利下げへ 28、29日に連邦公開市場委中国新聞

 【ワシントン25日共同】米連邦準備制度理事会(FRB)は二十八、二十九の両日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。金融危機の深刻化で景気後退入りが確実な米経済を下支えするため、追加利下げを決める公算が大きい。

 今月八日の欧米六カ国・地域の中央銀行による協調利下げに続き、FRBは主要な政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0・5%引き下げ、年1・0%にするとの観測が有力だ。

 討議資料となる全米十二地区連銀の景況報告は「全十二地区で経済活動が悪化した」と明記。雇用統計や企業心理の悪化だけでなく、個人消費や生産など幅広い経済活動の落ち込みを示すデータも相次いでいる。

 バーナンキFRB議長は最近の講演で「行使可能なあらゆる手段を使う」とし、追加利下げを示唆。イエレン・サンフランシスコ地区連銀総裁らFRB幹部も景気後退入りを明言し、景気刺激の必要性を認めている。

 物価動向は、原油価格の下落でインフレ懸念が後退。ただFRBによる単独利下げにはドル下落のリスクがあり、欧州中央銀行(ECB)など各国中央銀行との緊密な連携が不可欠になる。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200810260120.html