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2008年10月26日(日) 00時00分

スニッフィング(すにっふぃんぐ)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 スニッフィング(sniffing)とは、ニオイを嗅ぐという意味の英語ですが、デジタル用語ではネットワークを流れているデータを傍受することをさしますワン。

 インターネットのデータはパケットという単位で流れているので、「パケットスニッフィング」などとも呼ばれます。スニッフィングされると、メールの内容、各種パスワード、クレジットカード番号などなど、ネット上でやりとりした内容が全部知られてしまいます。

 一般家庭で第三者によるスニッフィング被害に合いやすいのは、やはり無線LANを使っている場合でしょう。無線LANの電波は意外と遠くまで飛んでいて、家の前あたりなら楽に電波が拾えるのです。これを他人に傍受されないようにするには、データを暗号化して内容がわからないようにしないといけません。

 暗号化にはWEP、TKIP、AESという種類のものがあり、最初に登場したのがWEPという方式です。しばらくコレが主流でしたが、最近になってわずか数秒でこの暗号を解読してしまう手法が発見されました。つまり、WEPは安全ではなく、簡単に内容を盗み見されてしまうかもしれないということですな。これはヤバい、と総務省もWEP以外の方式を使うように呼びかけているほどですワン。

 特に気を付けたいのが、携帯用ゲーム機のニンテンドーDSをパソコンと同じ無線LANネットワークに接続する場合です。ニンテンドーDSではWEP以外の暗号化に対応していないので、パソコンなどの機器もWEPを使わねばならず、セキュリティ強度が下ってしまうのです。1台の無線LANルーターで複数のネットワークが構築できるものを使ってパソコンとゲームを分けたり、電波が届きにくい機器を取り入れるなどの工夫をする必要があります。ワンワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20081026nt04.htm