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2008年10月26日(日) 21時38分

大阪港“釣り禁止”区域、市長が縮小方針産経新聞

 大阪港の防波堤や護岸を大阪市が立ち入り禁止区域に指定する方針を示し、事実上“釣り禁止”となる見込みの中、平松邦夫市長は26日、多くの釣り人が訪れる港内の人工島・舞洲(此花区)で開かれた釣りの社会実験を視察した。平松市長は「(禁止区域は)今のままでいけるとは思っていない」と述べ、立ち入り禁止区域を当初打ち出した範囲より縮小する考えを明らかにした。

 社会実験は市と釣り団体が、釣りが禁止されている舞洲の親水空間「舞洲緑地シーサイドプロムナード」で開催。安全対策上の問題や、釣り人のマナー、釣果などを調査し、舞洲の一部を魚釣り場として利用することが適切かどうかの検討資料にする。この日は約130人が参加し、アジやイワシを釣り上げていた。

 足場の安全性や釣果などを確認した平松市長は、立ち入り禁止の場所を今まで以上に明確にするとした上で、「メリハリをつけたい。規制だけすればいいというものではない」と述べた。

 大阪港での釣りをめぐっては、昨年8月に夢洲で釣り人が転落死する事故が起こったことなどから、市は今月中にも「大阪南港魚つり園」を除く大阪港の防波堤や護岸など約30キロを立ち入り禁止区域に指定する見込みだった。しかし、市民からのパブリックコメント約1300件で反対意見が大半を占めたことや、釣り愛好家団体から協議を求める要請が相次いだことから指定は延期された。

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