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2008年10月26日(日) 21時35分

「解散」には触れずじまい…麻生さんアキバで演説読売新聞

 衆院解散か否かの判断に注目が集まる中、東京・秋葉原で26日夕、首相就任後初の街頭演説に臨んだ麻生首相。

 金融危機への対応に加え、漫画やアニメについても熱く語って喝采(かっさい)を浴びたが、解散については触れずじまいだった。「今は解散せずに危機回避でリーダーシップを」「解散して信を問うべきだ」。永田町同様、アキバの意見も大きく割れた。

 パソコンを買いに来た大学3年生田崎直さん(21)は「麻生さんは実業家としての経験もリーダーシップもある。金融危機下の政治空白を作らないため、今は解散すべきでない」と語り、“麻生ファン”という川崎市の会社員江上諒さん(25)も「(演説の)『明るい未来を』という言葉が胸に響いた。今は次々と景気対策を打ち出せばいい」。

 秋葉原駅近くでクリスマス用の電飾などを販売している商店主、早川充洋さん(39)は「景気が悪くなれば真っ先に買い控えられる」と表情を曇らせ、「解散して信を問い、その後、責任ある政権で十分な景気対策を」と話した。ラーメン店の男性店長(64)も「麻生さんは若者に人気があるが、御曹司なのに親しみを感じるなんて理解できない。景気を何とかして」と早期解散を望んだ。

 演説を聴きに来た自民党品川区議(40)は「有権者は選挙の政治空白をさほど心配していない。今日の演説が若者へのアピールになったし、早く解散すべきだ」。同党足立区議(47)は「国民は麻生人気より、国の借金、年金をどうするかを見ている」と解散に反対の立場。“敵情視察”の民主党関係者は「『なんとなく』などあいまいな言葉が多く、総理の決意を聞きたかった人は物足りなかっただろう」と話した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081026-00000031-yom-pol