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2008年10月25日(土) 00時57分

WTO交渉妥結に努力 ASEM議長声明最終案東京新聞

 【北京24日共同】北京で開幕したアジア欧州会議(ASEM)首脳会議が、閉幕時に採択する議長声明最終案が24日明らかになった。7月の閣僚会合が決裂に終わった世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)について、早期妥結に向け加盟国が努力することを盛り込んだ。

 WTO交渉では、米国と中国、インドが対立した。中印を含むアジアや欧州の主要国が前向きに取り組むことで、交渉前進が期待される。

 一方、世界的な金融危機については、危機が国際金融システムや世界経済に激しい衝撃を与えているとし、国際社会が結束して臨むよう求めた。

 北朝鮮に関連し声明案は、寧辺核施設の無能力化など6カ国協議で合意した非核化第2段階の「進展を歓迎」するとし、6カ国に朝鮮半島の非核化実現に向けた積極的な措置を求めたが、当面の焦点となっている検証問題には触れず、原則論にとどまった。

 また「人道上の懸念」に取り組むことの重要性を強調。具体的に言及しなかったが、日本人拉致問題解決を北朝鮮に促したとみられる。ミャンマーについては政治犯の早期の解放を求めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008102401000948.html