記事登録
2008年10月25日(土) 01時26分

傘挟み電車発車、乗客負傷 西武池袋線所沢駅ホーム東京新聞

 24日午後2時10分ごろ、埼玉県所沢市の西武池袋線所沢駅ホームで、小手指発池袋行き準急電車(10両編成)が、駆け込み乗車しようとした男性(60)の傘をドアにはさんだまま発車、34メートル走行し停車した。男性は傘の柄を握った手を離さず、ホーム上を電車と並走。転倒はしなかったが、首をねんざする1週間のけがをした。

 西武鉄道によると、男性は閉まりかけた5両目のドアに向かってホームの階段から駆け込み、傘の先端約20センチを閉まったドアに挟まれた。

 ホームにいた駅員が気付き、赤旗を頭上で振って車掌に「ドア開けろ」の合図を送ったが、車掌は頭上で旗を静止させる「安全」の合図と勘違いし、運転士にブザーで発車指示を出したという。

 電車は時速18・5キロまで速度を上げたが、駅員がホームの放送で「止まれ」と3回声を出し、気付いた車掌が非常停止させた。男性はその場で首の痛みを訴え、病院で手当てを受けた。

 西武鉄道は「駆け込み乗車をしないよう車内放送などで呼び掛けているが、今回はそれとは別の問題で、絶対に電車を発車させてはいけないケース。再発防止に努めたい」としている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008102401000918.html