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2008年10月25日(土) 01時11分

生キャラメルからメラミン 人気商品と表示似せる東京新聞

 埼玉県警は24日、不正競争防止法違反容疑の事件捜査で押収した「生キャラメル」からメラミン0・5ppmを検出したと発表した。健康被害の報告はないという。埼玉県と県警が製造業者や流通経路を調べている。

 県警などによると「生キャラメル」は1袋10個入りで598円。タレントの田中義剛さんが経営する会社「花畑牧場」(北海道中札内村)の人気商品と誤解させるような表示をしていた。

 埼玉県内でスーパーを展開する「ショッピングひまわり」(鷲宮町、山崎輝光社長)の「幸手香日向店」(幸手市)が、段ボール箱で仕入れた生キャラメルを袋詰めにし系列店で販売。商品はすべて販売済みという。

 山崎社長(49)は同日夜、記者会見し「あってはならないこと。深くおわびします」と陳謝、購入客に代金を返金する意向を表明した。商品は、さいたま市桜区に営業所がある食品卸会社から仕入れ、7月から10月にかけ販売したが、花畑牧場の真正品だと認識していたと強調した。

 また24日午前、不正競争防止法違反容疑で埼玉県警の事情聴取を受けたことも明かした。

 一方、花畑牧場は同日、販売された商品が「当社のものではない」とするコメントを出し、ショッピングひまわりを9月に同容疑で刑事告訴していたと発表した。

 メラミンが検出されたのは消費期限が9月21日の商品。県警が押収していた別の消費期限の2つの商品からは検出されなかった。

 県警は、8月下旬に「久喜本町店」(久喜市)で販売された商品を9月25日に押収。10月10日にハウス食品分析テクノサービス(千葉県四街道市)に成分分析を依頼し、21日にメラミンが検出された。

 埼玉県は、メラミン0・5ppmの濃度は、大人が毎日75キロを一生食べ続けても、健康に影響がないと説明している。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008102401000716.html