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2008年10月25日(土) 12時11分

政府、銀行保有株買い取り再開へ 株急落で緊急市場対策検討東京新聞

 政府は25日、金融危機による最近の世界的な株価急落を受け、銀行が保有する株式の買い取りなど緊急市場対策の検討に入った。

 政府が設立した銀行等保有株式取得機構による買い取り再開のほか、日銀にも買い取りを要請。銀行などの自己資本を増強するため、金融機能強化法の改正案で示した公的資金の資本注入枠2兆円をさらに増額することも検討する。

 株式市場を安定させる政府の強い姿勢を示すことで、これ以上の株価下落に歯止めをかける狙い。ただ、現在の株価急落は、資金難に陥った外資系金融機関や海外のヘッジファンドが利益を出すため、株式を投げ売りしている側面も強い。そのため政府部内でも、国内銀行の保有株を買い取っても効果は限定的との見方もある。

 同機構は、2006年まで銀行の持ち合い株解消の受け皿として株式を買い取ってきた。現在は株式を取得できないが、法改正を急いで買い取りを再開し、株価下落を防ぐ手だてにする。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008102501000290.html