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2008年10月25日(土) 18時58分

中国首相、食の信頼回復に努力 粉ミルク事件で東京新聞

 【北京25日共同】中国の温家宝首相は25日、アジア欧州会議(ASEM)首脳会議終了後の記者会見で、粉ミルクなどの中国産乳製品に有害物質メラミンが混入し健康被害を起こした事件について「人口13億の大国として、必ず食品安全面で果断な措置を取り、中国と世界の人民の信任を獲得する」と訴えた。

 アジアや欧州各国でメラミンが混入した中国産乳製品の回収が相次ぎ、食品面での対中不信が広がっていることを踏まえ、信頼回復に全力を尽くす決意をアピールした。

 温首相は「事件はわれわれに極めて劣悪な影響をもたらした」と、健康被害や信用失墜などの深刻さを率直に認めた。今後は事件を教訓に食品の生産、輸送、加工などの各プロセスで監督を強化するとともに、責任者の法的な責任を明確にし、問題があれば厳しく追及していく考えを示した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008102501000622.html