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2008年10月25日(土) 17時02分

四万十産シカ肉ジャーキー:“害獣”を有効活用 ハンターらの組合が手作り /高知毎日新聞

 四万十市西土佐のハンターらでつくる「しまんとのもり組合」(井上満則組合長)が24日、シカ肉で作ったジャーキーの販売を始めた。調味料の酒や香草まですべてを四万十産にこだわった手作りの逸品。メンバーは「シカ肉のおいしさをPRしたい」と意気込んでいる。
 県によると、県内のシカ生息数は07年度調査で約4万6000頭。適正頭数の約5倍に増えており、農作物や樹木などへの被害が相次いでいる。西土佐は県内で最も被害が多い地域の一つ。組合は03年、「害獣を益獣に」をモットーに設立。ほとんど食用にならなかったシカ肉の有効活用を思いつき、組合事務局長の岡村有人(なおと)さん(37)を中心に開発した。
 ジャーキーは、かむとやわらかいのが特徴。地元のハンターが捕獲したシカを使い、西土佐の山に自生する香草で独特の臭みを極力抑えた。「シマント ウォンテッド ジャーキー」と命名し、1箱(45グラム入り)1000円で発売した。
 24日は、高知市の鏡川河畔にある「みどりの広場」であったイベントで限定70箱を並べ、大人から子どもまで試供品に手を伸ばしていた。今後は、四万十町にある道の駅「四万十とおわ」や各種イベントなどで売り出す予定。岡村さんは「シカ肉を食べる文化はほとんどないが、和食の調味料で食べやすくして、シカ肉のおいしさを伝えていきたい」と話している。【服部陽】

10月25日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000284-mailo-l39