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2008年10月25日(土) 23時11分

<巨人>暗雲払う一振り、豪快に決勝2ラン…ラミレス毎日新聞

 ○巨人6−2中日●(25日、セ・CS第2ステージ第4戦)

 巨人を日本シリーズへと導く打球が左中間席に飛び込んだ。

 同点の八回無死二塁だった。四回に無死一、二塁の好機で初球の甘い速球を打ち損じていたラミレスは、「今度こそ初球を振り切ろう」と狙っていた。そこにおあつらえ向きの高めの直球が来たのだから、今季45本塁打のラミレスが見逃すはずもない。ジャストミートすると、スタンド入りを確信し、右腕を突き上げた。

 直前の八回表に追いつかれていた。ムードは中日に傾き掛けている。九回に追いつかれて引き分けた前夜の悪夢が、頭をよぎった巨人ファンもいたに違いない。暗雲をラミレスが吹き飛ばした。

 前日の試合前、ラミレスは、同じベネズエラ出身の前WBCフェザー級チャンピオン、ホルヘ・リナレス(帝拳)の激励を受けた。ボクシングのグローブをはめながら、リナレスに「本塁打で中日をKOするよ」と宣言。1日遅れたが、大事な場面で一撃必殺のパンチを繰り出した。

 昨季、中日に3連敗して敗退した悔しさを持って挑んだCS。原監督は「(ラミレスのような)新しいメンバーも負けない気持ちを持って戦ってくれた」とたたえた。13ゲーム差から逆転優勝したシーズン同様、CSもラミレスがいなければ、どうなっていたことか。

 次は、原監督が掲げる「日本一奪回」の場を迎える。「目の前の試合に全力を尽くすこと」で結果を残してきたラミレス。「日本シリーズでも打つ」。早くも次のターゲットに照準を合わせている。【立松敏幸】

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