記事登録
2008年10月25日(土) 02時31分

<岩手宝くじ殺人>容疑者、知人女性に現金 開店資金などに毎日新聞

 2億円の宝くじが当たった岩手県一関市千厩(せんまや)町の無職、吉田寿子さん(当時42歳)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された東京都台東区松が谷4、新聞販売店元従業員、熊谷甚一容疑者(51)から、多額の現金が知人女性に渡っていたことが関係者の話などで分かった。県警大船渡署捜査本部もこれらの金の流れを把握しており、当選金の一部が借金返済だけでなく、交友関係にも使われていた可能性もあるとみている。

 熊谷容疑者の複数の知人によると、熊谷容疑者は吉田さん以外に、同県陸前高田市で飲食店を営む女性と親しかった。吉田さんが行方不明になった05年5月以降、飲食店の開店資金を出したり、開店祝いにカラオケ用モニターを贈るなどしていたという。知人の一人は「1着10万円以上もする高級ブティックの服も買ってあげたと聞いた」と話している。

 また、別の知人によると、遺体が見つかった陸前高田市の現場敷地内にあった熊谷容疑者の事務所から、熊谷容疑者名義の消費者金融からの借用書数枚が見つかった。金額は少なくとも計1500万円だったという。

 捜査本部は金銭の流れの全容解明を急ぐとともに、動機面の追及も進める。

【狩野智彦、岸本桂司】

【関連ニュース】
岩手殺人:1000万円単位の複数入金 熊谷容疑者の口座
岩手殺人:容疑者宅に女性の通帳 親族は宝くじ当選知らず
岩手殺人:宝くじ2億円当選女性殺した疑いで男逮捕
宝くじ2億円当選女性殺害:被害者口座から数千万 複数回に分け入金
殺人:宝くじ2億円当選女性を殺害 岩手県警、容疑で元経営者の男逮捕

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000016-mai-soci