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2008年10月25日(土) 20時34分

相次ぐ釣り人転落 いたちごっこ、頭痛める行政産経新聞

 16人が高波にさらわれた新潟県柏崎市番神の防波堤は危険なため立ち入り禁止となっている区域。しかし、好漁場のため、フェンス脇などから侵入する釣り客が後を絶たない。柏崎港を管理する県はさまざまな対策をとっているが、「イタチごっこで、きりがない」と頭を痛めている。

 この防波堤では、アジやイナダなどが釣れ、多いときは数百人の釣り客でひしめくという。

 県は月1回のパトロールを続けている。しかし、転落事故が減らないことから今年3月、釣り人らが入りにくくなるようにフェンス(2・7メートル)を改修、幅も1・4メートル広げた。しかし、横に張り出した部分が何者かにねじ曲げられ、釣り客の侵入を防ぎきれていないのが実情だ。柏崎地域振興局地域整備部の橋本良一副部長は「完璧(かんぺき)な対策は難しい」と話している。

 堤防の釣り客が波にさらわれる事故は過去にもあり、平成14年10月に静岡県熱海市の熱海港防波堤で、釣り人ら17人が高波にさらわれ、2人が死亡、4人が重軽傷を負っている。

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