記事登録
2008年10月25日(土) 18時03分

「フルブライト」訪広で幕中国新聞

 米国の教員が12年連続で被爆地を訪れ、教育現場と交流してきた「日本フルブライトメモリアル基金」の研修が今年で幕を閉じる。24日、今年の16人が、最後の訪問校の基町高(広島市中区)で日本文化を学んだ。事業主体の日米教育委員会(東京)は「一定の役割を果たした」とするが、受け入れてきた関係者には惜しむ声が強い。

 米国人教員一行は19日に広島市に着いた。原爆資料館や小中学校の授業などを視察。基町高では授業に参加し、音楽では生徒からプレゼントされた「しの笛」に挑戦。書道では筆遣いの指導を受けた。

 米国人教員の日本研修は1996年の日米首脳会談で開始が決定。日本が費用を負担し、97年から30都市で受け入れてきた。平和への意識を高めてもらう狙いから広島市は唯一、12年連続で研修先となってきた。

【写真説明】授業に参加し、生徒の字を手本に「平和」としたためた米国人教員(右)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200810250100.html