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2008年10月25日(土) 15時10分

以前から「看板下ろしたい」=減員で総合センター維持厳しく−妊婦死亡の墨東病院時事通信

 東京都内で8つの病院に救急搬送を断られた妊婦(36)が脳内出血で死亡した問題で、最初に断った都立墨東病院(墨田区)は、以前から高度産科医療を提供する総合周産期母子医療センターの「看板を下ろしたい」と、都に窮状を訴えていた。医師が減り、体制維持が厳しくなっていたが、地域の拠点施設をなくすわけにいかず、踏みとどまっている形だ。
 墨東病院の常勤産科医の定数は9人だが、2006年4月には6人に減少し、同年11月からは新規の外来患者の受け付けを中止した。その後も減り続け、今年4月には3人に。10月から1人増えたものの、定数の半分に満たない。
 都病院経営本部の谷田治課長によると、7月に週末当直が1人体制となる以前から、同病院の医師から「看板を下ろしたい」「きつくて対応できない」という話を常に聞いていたという。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000064-jij-soci